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2009年10月28日 (水)

●羽田ハブ空港化“着陸困難” 利便性なら韓国・仁川空港が上

http://www.zakzak.co.jp/
2009年10月19日17時00分 ZAKZAK(夕刊フジ)
 実質的に日本のハブ空港となっている韓国・仁川空港 前原誠司国土交通相の「羽田空港ハブ化」発言は、成田空港を擁する千葉県の森田健作知事が激怒したことで「両空港を一体的にとらえる」という玉虫色の決着となった。東京都心に勤めるサラリーマンからは羽田一本化を望む声が強いが、実際には羽田も空域の混雑や発着枠不足などで問題山積。地方の利用客は「利便線や設備面から韓国の仁川空港が上」、専門家も「仁川には対抗できない」といい、結局、ハブ空港構想自体が非現実的との見方が広がっている。

 前原国交相が記者会見で「日本のハブ空港は韓国の仁川になっている」と指摘した仁川空港と日本は、地方都市を中心に27路線で結ばれている。秋田県に住む40代のビジネスマンは「上京して東京駅から羽田や成田に行くよりは、地元の空港から仁川経由のほうが楽。特に帰国時、成田に着いてさらに地元に帰るのは大変な苦労」と語る。

 仁川空港を頻繁に使う貿易商も「仁川はソウルまでバスで1時間もかかるので厄介だが、設備的には充実している」という。「空港地下の韓国料理店は、5000ウォン(約390円)もあれば満腹になる。あちこちにコンビニがあり、サウナで時間調整もできる。空港鉄道で2つ目の雲西駅には5000円以下の快適な宿も多数ある。宿にはパソコンやネット、大型液晶テレビが標準装備です」

 航空ジャーナリストの坪田敦史氏は「仁川は最初からハブ空港を目指して建設された。土地も広かったので空港施設も大きく、乗り継ぎも便利でわかりやすい」と利点をあげる。ただ、「世界的なハブ空港といえるかは疑問」とも語る。
 その理由として坪田氏は「航空機の性能が上がり航続距離が伸びたことで、米国や欧州、中東の旅客がそれぞれの方面に乗り換えるのには、シンガポールや香港のほうが、ちょうどいい距離となった。日本や韓国の位置は、それほど利便性が高くない」と地理的な問題点を指摘する。

 羽田は来年10月にD滑走路が完成し、発着回数が年30.3万回から年40.7万回に増加する見込みだが、坪田氏は「国内線に加え、国際線も増えることで空域が過密になる問題や、誘導路の使用方法などの結論を国交省は出していない。どれだけ発着回数を増やせるか、まだ全然わからない」という。

 

航空アナリストの杉浦一機氏も「一連の前原国交相の発言からは、羽田を中心に成田が補完する形にすると聞き取れるが、羽田のD滑走路ができても、仁川には対抗できない」と厳しい見方だ。
「国際線、国内線問わず、航空会社は航空機を小型化する傾向にある。1日1便より、小型化して時間帯を分けて3便にするほうが利便性が上がる。旅客需要は横ばいだが、便数は増えるので、まずは発着枠の問題を解決する必要がある」

羽田、成田いずれにしても、ハブ空港化には多くの課題があるというのだ。

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